(組合)最近大川での釣りが難しくなってきていると聞きますが理由は何でしょうか?
(小西)確かに不法に網で採ってしまう人がいたり、魚自体が上流へ、下流へと移動していることもあると思います。しかし、魚はまだ区間内には残っています。かなり神経質になってきて釣るのが難しい状況ですね。
(組合)釣れるためにはどんな工夫が必要ですか?
(小西)皆さんがこぞって入渓しているところの魚は、随時ルアーやフライを目の当たりにし、また痛い思いもしており、ハイプレッシャーになっています。こういった魚を釣るのは非常に難しく、朝まずめ・夕まずめの一時の勝負になってしまいます。つまりプレッシャーの低い魚を探して釣る。トラウトは、足で釣れということですね。あと虹鱒は、基本的にフィッシュイーターではありません。基本的には虫を食べる魚です(時と場合にはよりますが)。放流されて間もない魚は、いままで餌を与えられて育っており、野生の魚のように虫の食べ方が判らず、アトラクター的存在に反応しますが、周りの魚が虫を食べているのを見て、学習し、それが主食となっていくのだろうと思います(私なりの見解です)。ルアーの方もフライの方も、以上のことを眼中におき、考えたフィッシングをすれば、結果は出てくると思います。
(組合)野生化して、賢くなってきたのですね・・・
(組合)大川・宮川・湯川C&R区間の上手な楽しみ方を教えてください。
(小西)先ほども述べましたが、トラウトは足で釣るということですね。一箇所で粘るより、ウェーダーをはいて、いろいろなポイントを探ることですね。特に大きいサイズは、あちこちに散らばって「ここだな」というポイントには、だいたい入っています。そこをプレッシャーを与えないように、静かにゆっくりとポイントに近づき、釣りをすると結果が出るのではないでしょうか?あまり近づきすぎないことですね。そんな風に釣りをすれば、いろいろな発見があったり、綺麗な自然を見ながら、そして魚がかかれば、楽しいのではないでしょうか?
(組合)歩くのが大事ですね。大川が良くない状況でも湯川や宮川は良いかもしれません。せっかく3ヶ所のC&Rがあるので、いっぱい歩きましょう!
(組合)最後にC&R河川で釣りをする方に一言お願いします。
(小西)私もたびたび見回りにいっておりますが、今のところ無鑑札の方にはあったことがなく、秩序が保たれている感じがします。これからもルールを守り、モラルのある釣り人であるよう、お願いいたします。許せないのが、網で採って持っていってしまう人ですね。これは一日でも 早く、法的に罰してほしいです。
(組合)網は許せませんね!絶対に処罰したいと思います。
(組合)私たち組合もこれから時間を掛けて良い釣り場にしたいと思ってますが・・・
(小西)「釣れない」と苦情が時々あるようですが、その人は行けば釣れるものだと思っている人だと思います。キャッチ&リリース区間は釣堀ではありませんので、行ったら必ず多く釣れる場所ではありません。10月になると、キャッチ&リリース区間へ遠征する人たちが多々おりますが、この人たちは、綺麗でパワーのある魚を求めて、一匹でもいいから感激を味わいに行く人が多いと思います。これから気温が上昇し、水量が減っていけば、ますます釣れなくなるのが推測できます。そういう状況の中で、いつでも誰でも簡単に釣れる釣り場を作るというのは、費用的にも困難であるし、多くのベテランアングラーはそういう場所を求めていません。自然が相手ですので、釣れるときもあれば釣れない時もある。1年の中には良い時期もあればシビアな時期もあり、その時その時で楽しみ方を見つけていけばよいのですよ。私の意見ですが、数は少なくなると思いますが、綺麗でコンディションのよい魚を放流していけば、大川へ行けば、「こんな綺麗なでっかい魚が釣れる」と言う噂になり、釣り人は自然と集まってくると思います。
(組合)そうですね、やっぱり数は多くても少なくても綺麗なヒレピンの魚を釣りたいですね!いろいろなお話ありがとうございました。